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半導体株 8月の騰落率ランキング~米国株 徒然日誌⑰
2024年09月08日
半導体株 8月の騰落率ランキング~米国株 徒然日誌⑰

今年8月、突如世界同時株安をもたらした、いわゆる「雇用統計ショック」ーー。なかでもとくに深刻な下げに見舞われたのが半導体株セクターでした。

そこで今回は、半導体株の8月の月間騰落率ランキングを通して、まさに真夏の夜の悪夢となった相場環境の中で、半導体株はどう動いたのか?さらには9月6日までのチャートを通じて、半導体株の今後に動向ついても筆者なりに展望してみたいと思います。

不定期連載 米国株徒然日誌⑰ “半導体株 8月の騰落率ランキング”スタートです。

指数は意外にそろってプラス!
個別株でもプラマイ交錯!
半導体株はどれも2番底に!
まとめ(今後の見通し)

指数は意外にそろってプラス!

まずは主要3指数の8月の月間騰落率を確認しておきましょう。

ダウ平均 △1.8%
S&P500 △2.3%
ナスダック △0.6%

意外なことにそろってプラスです。真夏の夜の悪夢と言われたほどの急落に見舞われた月です。どういうことだったのか、ナスダックのチャートで振り返ってみましょう。

(ナスダック総=9月6日時点、過去6カ月)

市場予想を大幅に下回った7月の雇用統計を機に、ナスダックは急落したのですが、その後急速に買い戻され、月末にはプラスにまで回復していたというわけです。

ところが9月に入ると再び下げが再燃、6日に発表された8月の雇用統計が市場予想に届かなかったことを受けて再び急落しています。

もっともあくまでこの時点では、8月前半に急落した水準までには下がっていません。いわゆる2番底にさらされたというわけです。このナスダックの動きを基本路線として、次に半導体株の個別の動きを検証していきましょう。

個別株でもプラマイ交錯!

以下が半導体株の8月の月間騰落率ランキングです。Ta-da! 

半導体株 月間騰落率ランキング(2024年8月)

ざっと見まわしてみて、半導体株はやはり大きく下げた印象です。それでもエヌビディアをはじめ意外にプラスで終えた銘柄も多かったことがわかります。

ここでは長らく不振にあえぐインテルについてはおいとくとして、まずは2位の下落率を記録したマイクロン・テクノロジーのチャートから見てみましょう。エヌビディアとともに今年ここまで市場を大いにけん引してきた代表的な半導体株のひとつです。

(マイクロン=9月6日時点、過去6カ月)

マイクロン・テクノロジーは、8月上旬に急落した後、月中にかけて買い戻されたものの、月末にかけて再び下落、その後9月に入っても下げ止まらず、9月6日時点では8月上旬の急落時よりもさらに下げています。

1番底よりもさらに深い2番底に見舞われたという状況です。

同じく今年前半に大幅に上昇してきたアームのチャートも見てみましょう。

(アーム=9月6日時点、過去6カ月)

アームの場合もマイクロン・テクノロジーと基本の構図は同じです。とはいえマイクロン・テクノロジーとは異なり、9月6日の時点では1番底の水準よりは上回っています。

いずれにしても市場予想を下回った8月の雇用統計を受けて、2番底の形成は確認されたと言えます。

半導体株はどれも2番底に!

さらに、8月の月間騰落率ではプラスで終えたエヌビディアのチャートがこちらです。

(エヌビディア=9月6日時点、過去6カ月)

エヌビディアの場合も9月に入っても大きく下げましたが、アームも同じく9月6日時点では8月上旬の底値をわずかながら上回っています。というわけでこちらも2番底を形成中なのがわかります。

もうひと銘柄、意外にも8月月間では13.8%もの上昇を記録したマーベルのチャートもみておきましょう。

(マーベル=9月6日時点、過去6カ月)

マーベルの場合は8月初頭の急落の水準をはるかに上回る上昇をみせた後、やはり9月に入って下げに反転します。もっとも9月6日時点では、8月初旬の急落時の水準をはるかに上回っています。

いずれにしてもマーベルに関しても、雇用統計を巡って2番底は形成されたと考えてよさそうです。

まとめ(今後の見通し)

結局、半導体株はいずれも市場予想を大幅に下回った7月の雇用統計の結果を引金に急落し、ほぼ1カ後の8月の雇用統計で再び急落、2番底をつけました。ということは、”2番底は黙って買え”との投資の格言に従えば、半導体株相場は反転のサインを示していると言えなくもありません。

しかも、そもそも9月というのは株式相場が下がると言われる鬼門の月です。実際、ダウ平均はここ4年連続で9月にマイナスを記録しています。

そうであれば、たとえ2番底の下げがもうしばらくは続いたとしても、今月9月中には半導体株の絶好の押し目のチャンスが到来していると考えてもいいのではないでしょうか?

さらにここで上手に仕込むことが出来れば、大統領選の年の11月、12月には”年末ラリーがやってくる”、というもうひとつのアノマリーにも上手く乗っていくことができそうです。

あくまで筆者の楽観的な見通しではありましが……

個人的にはそう信じています。

さて、米国株徒然日誌⑰ “半導体株 8月の騰落率ランキング”、いかがだったでしょうか?

この仮説を筆者は楽しみに検証してみたいと思っています。

お互い良い年末を迎えられるといいですね。


ヒロミン
ヒロミン

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