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<2024年8月更新>過去1年で騰落率TOP3の投資信託をチェック③
2024年08月07日
<2024年8月更新>過去1年で騰落率TOP3の投資信託をチェック③

日本国内における公募型投資信託は、全部で5,800本以上に上ります。
前回に引き続き、1年以上の運用実績のある投資信託のうち、過去1年間の騰落率トップ3のファンドを調べていきます。
前回の記事は、下からどうぞ!

騰落率とは?
第3位 楽天日本株4.3倍ブル
ファンドの概要
ぱんのメモ
第2位 SBI日本株4.3ブル
ファンドの概要
ぱんのメモ
第1位 ロシア債券ファンド関連
ファンドの概要
ぱんのメモ
まとめ

騰落率は、二つの時点の価格を比較して、何パーセント上昇したか(または下落したか)を表す指標のことです。

例えば、去年の価格が100円であった運用商品が150円になれば50%の上昇、50円になれば50%の下落となります。

それでは、2024年7月末時点で過去1年の騰落率のトップ3をカウントダウン形式で見ていきましょう。
※騰落率の数値には、手数料等は勘案されていません。

ちなみに、騰落率についてはこちらこちらの情報を元に、各社のHPより詳細データを参照しています。

運用会社:楽天投信投資顧問
騰落率:69.54%(前回:206.02%)
純資産総額:763億3500万円(前回:486億7,300万円)
設定日:2015年10月7日
信託報酬:年1.243%(税抜1.13%)
購入時手数料:購入価額の3.3%(税抜3.0%)上限
信託財産留保額:なし
決算:年1回(原則6月15日)
直近3期の分配金:なし

株価指数先物取引を活用して、日本株市場全体の値動き(日々の騰落率)の4.3倍程度となることを目指して運用を行います。
また、市場の状況に応じて、短期公社債も投資対象にもなっているそうです。
ちなみに、投資対象となる株価指数は、月報によると「日経225」となっています。

前回1位の「楽天日本株4.3倍ブル」が騰落率で3位となりました。
今回で、3回連続TOP3にランクインです。
騰落率は前回ほどではないものの、純資産残高が大きく膨らみました。

ちなみに、直近の下落の影響を見てみましょう。
<7月末から8月5日時点の変動>
基準価額:37,405円⇒11,543円
純資産残高:763億3500万円⇒278億7600万円

基準価額・純資産残高ともにたった3日間で3分の1にまで縮小。
これがレバレッジ型ファンドの怖さでもありますが、面白さでもあります。
今後ランキングに変動が起きるか、非常に興味深いです。

最新の情報はこちら

運用会社:SBIアセットマネジメント
騰落率:69.82%(前回:205.97%)
純資産残高:599億9300万円(前回:347億2,600万円)
設定日:2017年12月19日
信託報酬:年0.968%(税抜:年0.88%)
購入時手数料:購入価額の2.2%(税抜:2.0%)上限
信託財産留保額:なし
決算:年1回(原則12月5日)
直近3期の分配金:なし

株価指数先物取引を活用して、日本株市場全体(日経225)の値動き(日々の騰落率)の4.3倍程度となることを目指して運用を行う、いわゆるレバレッジファンド。
また、市場の状況に応じて、公社債にも投資をします。

こちらも楽天のファンド同様3回連続のランクインです。
2ファンドとも同じような仕組みのため、似きつ抜かれつといった状況ですね。
7月末時点の数字を見ると、騰落率は落ち着いたものの、純資産残高は大きく伸びており、投資家から大きく支持されたことがうかがえます。

気になる直近の状況は……
<7月末から8月5日時点の変動>
基準価額:26,202円⇒7,526円
純資産残高:599億9300万円⇒210億7千万円

なんと、基準価額は1万円を割り込んでしまいました。
一方で、純資産残高は、「楽天日本株4.3倍ブル」ほどは減っていません。
こちらの方が信託報酬も安価なため、より長期目線で購入している人が多いのかもしれません。

最新の情報はこちら

一応、TOPIXと日経平均の違いの記事をリンクします。

今回の1位ですが、特殊な事情があり特定のファンドではなく、一定の特徴を持ったファンドをご紹介します。

投資信託協会の情報によると、今回の騰落率上位4位までは、すべて「ロシア債券」に投資するファンドでした。

DWSロシア・ルーブル債券投信(毎月分配型) ‐ ドイチェ・アセット・マネジメント
DWSロシア・ルーブル債券投信(年2回決算型) – ドイチェ・アセット・マネジメント
ロシア・ボンド・オープン(年1回決算型) – 大和アセットマネジメント
ロシア・ボンド・オープン(毎月決算型) – 大和アセットマネジメント
※上記は、騰落率の大きい順

これは、2022年2月から始まったロシアによるウクライナ侵攻により、5月頃にはロシア債券の評価がゼロになりました。
これによりロシア債券に関連するファンドは大きく下落。
以降、解約などもできない期間が発生するなど、かなり混乱状態でした。

そんな中、ようやく評価額がゼロではなくなりロシア債券の手続きが再開されたことから、大和アセットマネジメントの「ロシア・ボンド・オープン」は2023年11月にすべて売却し円キャッシュに。ドイチェ・アセット・マネジメントの「DWSロシア・ルーブル債券投信」4月末に売却をしたことにより、過去1年でみると大きく騰落率がプラスになったという背景です。

今回、上位4ファンドはかなり特殊な条件であったことから、まとめてのご紹介としました。

2024年7月末時点で過去1年最も値上がりしたファンドをご紹介しました。

当初より7月末のデータが出たら、この記事を出そうと決めていたのですが、8月に入り早々に相場が急変。
さらに上位1位は特殊な事情、ということで、ファンド選びにはちょっと参考にしづらい記事となりました。

ですが、このように投資環境は急に変わる、ということをひしひしと感じていただけたのではないでしょうか?
また、半年後、今度は今回の急落も加味した結果となります。
どのようなランキングになるのか楽しみです。


ぱん
ぱん

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