文学賞で一攫千金！　文学賞の賞金を調べてみた

2024年06月17日

文学賞の夏、日本の夏。

半期に一度の芥川賞と直木賞の季節がやってきましたね！
6月13日に発表されたノミネート作について、選考会が7月17日に行われ、受賞作が発表されます。

言わずもがな名誉ある日本文学の賞であり、日本中の文芸好きや書店が大いに盛り上がる一大イベントとも言えるでしょう。

もちろん賞は栄誉が重要。
ですが、受賞作品は大きな価値のあるもので、作品を作り上げた作者に贈られる副賞は相応のものであってほしいですね。
ちなみに、芥川賞・直木賞の受賞作家には、正賞に懐中時計、副賞に賞金100万円が贈られることになっています。

野暮な行いかもしれませんが、本記事では副賞賞金に着目して文学賞をご紹介します。
日本には数多くの文学賞があり、賞への応募についてはほぼ誰にでも門が開かれています。
応募するきっかけの一つとして、文学賞の副賞賞金をチェックしてみるのもアリですよ。

「猫俳句大賞」賞金10万円／俳句1句

◆募集期間（第6回）：2024年6月1日～2024年11月30日
◆募集作品：猫をテーマにした俳句（季節問わず・未発表作品に限る）
◆賞金：大賞10万円、準賞5万、その他副賞あり
◆応募方法：Webからの応募のみ
◆詳細：猫俳句大賞公式Ｗｅｂサイト

世界一短い詩とも言われる俳句。
たった十七音でどこまで表現できるか、俳句を一度作ってみると奥の深い世界であることが分かりますよ。

猫をテーマにした俳句なら何でも、何句でも応募ＯＫという敷居の低さが魅力。
審査員長は俳人の堀本裕樹さん。第６回のゲスト審査員は『残酷な天使のテーゼ』等のヒット曲を手がけた作詞家の及川眠子さんです。
猫好きの方も、俳句の実力を試したい方も、まず挑戦して損はないはず。

「坊っちゃん文学賞」賞金50万円／ショートショート一篇

◆募集期間（第21回）：令和6年5月1日～9月30日
◆募集作品：4,000字以内のショートショート（テーマ問わず・日本語で書かれたオリジナル未発表作品）
◆賞金：大賞50万、佳作10万
◆応募方法：Webからの応募または郵送
◆詳細：坊っちゃん文学賞公式Ｗｅｂサイト

審査員長はショートショート作家の田丸雅智さん。
「誰でも書けるショートショートの書き方講座」も準備されているので、物語なんて書いたことがない！という方も、まずは講座に参加すれば「文学の入口」に立てそうです。
気軽に楽しく書き始めて、いずれは大賞を狙いましょう！

「フレーベル館ものがたり新人賞」賞金50万円／児童文学作品一篇

◆募集期間（第５回）：2024年4月1日～2024年9月2日
◆募集作品：日本語表記の児童文学作品（ジャンル不問）、A4用紙（40字×30行縦書き）20枚～80枚まで。
※ひとり1点、他公募に応募中の作品は不可
◆賞金：大賞50万円、優秀賞10万円
◆応募方法：郵送のみ
◆詳細：フレーベル館ものがたり新人賞Webサイト

アンパンマンをはじめ、子ども向けの書籍を長年出版してきたフレーベル館。
創業110周年を迎えた2017年に、新しい才能、すばらしい児童文学作品との出会いを願って新人賞が創設されました。
子どもたちの健やかな育ちを支える、小学校中・高学年向けの児童文学作品が対象です。
自分の紡いだ物語が子どもたちの心を豊かに育むかもしれないと思うと、とても夢があります！

「日本ミステリー文学大賞新人賞」賞金500万円／小説一篇

◆募集期間：例年11月中～5月上旬まで
◆募集作品：広義のミステリーで、日本語で書かれた自作未発表の小説。400字詰原稿用紙換算で350枚～600枚まで。
◆賞金：大賞500万
◆応募方法：郵送またはWebからの応募
◆詳細：光文文化財団Ｗｅｂサイト

最後に桁違いのスケールの賞をご紹介します。
日ミス新人賞の賞の目的は「新しい才能と野心にあふれた新人作家の発掘」。
その目的に違わぬ原稿用紙350枚以上！大賞500万！という応募者も選考に関わる方も熱量が求められる文学賞です。
一次選考（7月中旬）、二次選考（9月上旬）、10月下旬に選考委員による最終選考会が開催されます。
非常に狭き門ですが、我こそは！という方は次回募集に向けてこれから執筆準備を始めましょう。

おわりに

数多くの文学新人賞は応募料無料で、誰でも挑戦可能なものがほとんどです。
好きな作家が審査員を務めていたら、自分の作品が読んでもらえるというのも魅力的です。
決して別の世界の話ではないので、特に読書が好きな方は一度書く側に回ってみるのも面白いですよ。