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- バービーとマリオ映画化が大ヒット! マテルと任天堂の株価は?
- バービーとマリオ映画化が大ヒット! マテルと任天堂の株価は?
- 2023年08月28日
2023年の映画界は、世界中で愛され続ける米国のファッションドール「バービー」を実写映画化した『バービー』と、同じく世界中で愛される日本生まれのアクションゲーム「スーパーマリオ」シリーズを映画化した『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』が大ヒットを記録し、歴史的な興行収入をあげています。バービー人形を販売するマテル社、スーパーマリオシリーズを販売する任天堂もこのヒットに笑いが止まらない!?
バービーはダークナイト、アナ雪超えの歴史的ヒット!
グレタ・ガーウィグ監督の映画『バービー』は8/23時点で北米興行収入が※5億7,541万4,650ドル(約806億円)に到達、北米における2023年最大のヒット作品となりました。バービーに抜かれるまで1位だったのは4月に公開された『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』で、北米興行収入は※5億7,426万6,695ドル(約804億円)でした。 ※数字は Box Office Mojo調べ、1ドル140円計算
バービーは2008年公開のクリストファー・ノーラン監督『ダークナイト』を抜き、配給のワーナー・ブラザース史上最大のヒット作となっており、世界興行収入でみると2013年の『アナと雪の女王』を抜いて20位につけています。日本をはじめ、米国以外の地域での公開は始まったばかりですし、まだまだ記録は伸びそうです。
バービーより3カ月以上早く公開されたザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーは世界興行収入で歴代15位となっています。任天堂の「2024年3⽉期第1四半期決算説明資料」によると、ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーの観客動員数は累計1億6,810万⼈、 興⾏収⼊は累計13億4,900万ドル、ゲーム原作の映画として歴代1位、アニメーション映画として歴代2位の記録である、とのこと。
任天堂は第1四半期過去最高益を達成
では、スーパーマリオシリーズの映画化成功で任天堂はどれくらいの恩恵を受けたのでしょうか。前述の任天堂の2024年3⽉期第1四半期決算説明資料によれば、ちょうど映画公開期間にあたる2023年4/1~6/30に任天堂は四半期過去最高益を達成しています。
その大きな理由として、任天堂は2023年5月に発売した『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』の大ヒットとともに、映画『ザ・スーパーマリオブラザー ズ・ムービー』によるIP関連収入売上高大幅UPをあげています。任天堂のモバイル・IP関連収入は前年同期間比およそ3倍となる318億円とのこと。任天堂の株価も映画成功を受けて4/10に急騰。東京証券取引所で4%上昇し、アメリカでの上場株も2.5%上昇しました。
マテル株価は年初来高値圏へ!
バービーを販売するマテルは映画の大ヒットでどんな影響があったのでしょう。「QUICK Money World」の7/25の記事によれば、7/24の米株式市場でマテル株が急上昇、一時は前週末比2.7%高の21.76ドルを付けた、とのこと。
株価上昇の理由はもちろん、7/21に公開された映画バービーが好調な滑り出しを見せたこと。マテルは映画公開に合わせて新しいバービー人形や関連商品を発売するとともに、衣料品のギャップや靴のクロックスとライセンス契約を結び、バービーをテーマにした製品を展開しており、映画の成功による売上高およびライセンス収入増、ブランド価値の向上にもつながると見られています。
ゴールドマン・サックスは7/20に配信したレポートでマテルの目標株価を21ドルから24ドルに引き上げました。8/27現在、同社の株価は21.86ドルで高値圏を順調に推移しています。
映画の大ヒットで、任天堂もマテルも収益を大きく伸ばし、株価は上昇しています。玩具・ゲーム業界では、この2社の成功をモデルケースとして、自社製品の映画化に積極的に取り組む企業が増えてくるかもしれません。株価投資においても、商品の映画化は銘柄選びの材料になりそうですね。
- ワタヤン
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