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<2023年8月更新>過去1年で騰落率TOP3の投資信託をチェック
2023年08月22日
<2023年8月更新>過去1年で騰落率TOP3の投資信託をチェック

日本国内における公募型投資信託は、全部で5,900本以上に上ります。
今回は、1年以上の運用実績のある投資信託のうち、過去1年間の騰落率トップ3のファンドを調べていきます。

騰落率とは?
第3位 トルコ株式オープン(愛称: メルハバ)
ファンドの概要
銘柄選定の方針
ぱんのメモ
第2位 楽天日本株4.3倍ブル
ファンドの概要
ぱんのメモ
第1位 SBI日本株4.3ブル
ファンドの概要
ぱんのメモ
まとめ

騰落率は、二つの時点の価格を比較して、何パーセント上昇したか(または下落したか)を表す指標のことです。

例えば、去年の価格が100円であった運用商品が150円になれば50%の上昇、50円になれば50%の下落となります。

それでは、7月末時点で過去1年の騰落率のトップ3をカウントダウン形式で見ていきましょう。
※騰落率の数値には、手数料等は勘案されていません。

ちなみに、騰落率についてはこちらこちらの情報を元に、各社のHPより詳細データを参照しています。

運用会社:SOMPOアセットマネジメント
騰落率:86.15%
設定日:2006年5月31日
信託報酬:年率1.98%(税抜1.80%)
購入時手数料:購入価額の3.3%(税抜3.0%)上限
信託財産留保額:基準価額に0.3%を乗じた額
決算:年1回(原則1月25日)
直近3期の分配金:なし

トルコ語で「こんにちは」を意味する「メルハバ」をファンドの愛称としている「トルコ株式オープン」。
その名の通り、トルコの主要な株式に投資しています。
スイス大手の運用会社「ユニオン バンケール プリヴェ ユービーピーエスエー」が運用指示をする「トルコ株式マザーファンド」がマザーファンドとして設定されています。
7月末時点では、このマザーファンドに約98%投資しています。

■成長セクター企業、もしくは、成熟度の高いセクターで地位を確立した企業
■商品性・サービス・販売網で優位性のある企業
■経営戦略が明確な経営陣であり、環境変化に対応できる柔軟性を持っている企業
■低い負債比率と高いキャッシュフローを有する、バランスシートが健全な企業
■ 企業価値に対して株価が割安な企業
ということで、新興国であるトルコにおいて健全な経営体制をとっていることを重要視しているようです。
ちなみに、全部で40銘柄程度を採用しています。

組入上位5業種
業種 純資産比
資本財・サービス 30.70%
一般消費財・サービス 17.60%
金融 13.80%
素材 10.90%
生活必需品 9.10%

このファンドは、トルコの株式に投資をするので、当然資金はトルコリラに両替されますが、どうやら為替ヘッジをしていないようです。
全世界的に円安が進む中で、円高気味のトルコリラ。その中でもしっかりとプラスを出している点はすごいと思いました。

過去1年のトルコリラ円の値動き

トルコリラ/円の過去1年間のチャート

また、トルコはロシアへの対応でも何かと話題に上りやすい国でもあります。
直近の地政学リスク的な面では、引き続き注意が必要である点は留意しておきましょう。

いずれにせよ、トルコは新興国に分類されます。
新興国への投資は中長期スタンスが基本。
直近1年だけではなく、長期的な視点で投資をする必要がありそうです。

最新の情報はこちら

運用会社:楽天投信投資顧問
騰落率:93.4%
設定日:2015年10月7日
信託報酬:年1.243%(税抜1.13%)
購入時手数料:購入価額の3.3%(税抜3.0%)上限
信託財産留保額:なし
決算:年1回(原則6月15日)
直近3期の分配金:なし

株価指数先物取引を活用して、日本株市場全体の値動き(日々の騰落率)の4.3倍程度となることを目指して運用を行う、いわゆるレバレッジファンド。
また、市場の状況に応じて、短期公社債も投資対象にもなっているそうです。

利用する株価指数先物の種類は、流動性、効率性等を勘案して決定する、ということで交付目論見書には明確な指数銘柄の記載はありませんでした。
概要には日本株市場「全体」ということだったので、TOPIXが投資対象かと思いきや、7月のレポートをみると「日経225」に関連する指数に投資しているようです……。
ちょっと紛らわしい。

一応、TOPIXと日経平均の違いの記事をリンクします。

日本国内の銘柄に投資をするので、為替リスクがないのは現在の激しい為替相場では安心材料の一つです。

日本株市場は、海外と比較すると値動きが穏やかですので、しっかり利益を取りに行きたい場合には、レバレッジ型は有効です。
もちろん、下落時のショックも大きくなりますので、注意が必要です。

最新の情報はこちら

運用会社:SBIアセットマネジメント
騰落率:94.47%
設定日:2017年12月19日
信託報酬:年0.968%(税抜:年0.88%)
購入時手数料:購入価額の2.2%(税抜:2.0%)上限
信託財産留保額:なし
決算:年1回(原則12月5日)
直近3期の分配金:なし

基本的には、前述の「楽天日本株4.3倍ブル」と同じ仕組みです。
株価指数先物を利用して、基準価額の値動きが日本株式市場全体の値動きの概ね4.3倍程度となる投資成果を目指て運用をしつつ、公社債を活用します。

このファンドも、楽天と同じく日本株式市場全体と謳っていますが、直近は日経225の指数を使用しているようです。

仕組みもほぼ楽天と同じにも関わらず、騰落率ではこちらのファンドが1%強好調だったこと考えると、公社債との運用割合の調整でこちらのファンドに軍配が上がったようです。

また、信託報酬としても類似ファンドとしてはこちらの方がお手軽です。
日本株のレバレッジファンドで長期保有を考えるのであれば、こちらのファンドが良いかもしれません。

残高を比較してみると、SBIが273億8200万円、楽天が419億4900万円と楽天の方が残高は積みあがっています。
残高が大きいほどファンドの償還のリスクが減りますが、大きくなりすぎると機動性が悪くなる、という説もあります。

最新の情報はこちら

7月末時点で過去1年最も値上がりしたファンドを3つご紹介しました。

海外に投資をするファンドやアクティブファンド、レバレッジ型のファンドは、インデックスファンドなどと比較すると、手数料が割高になりやすいものが多いです。
つまりは、純粋に利益への還元がしづらいとも言えます。

ですが、トップ3はいずれもインデックスファンド以上にしっかりと利益を出しています。

手数料=悪とは考えずに、しっかりと手数料を加味しても利益を上げられるファンドであるのか、という点を見ていく必要がありそうです。


ぱん
ぱん

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