- 円安ってなに。円安の恩恵を受ける日本企業はある?
- 2023年03月17日
2022年頃から米国が継続的に利上げを続けるという見方から円安ドル高が加速しました。極端な円安は日本経済や国民の生活に大きな影響を与えます。今回は円安のメリット・デメリット、円安になると恩恵を受ける企業を紹介します。
円安ってなに
円安とは、日本円の価値が他の通貨に比べて低下する状況のことです。例えば、1ドル=100円であった為替レートが1ドル=140円になると、「円安になった」と表現することができます。
円安が進行すると、日本の輸出品が海外市場で安くなるだけでなく海外からの観光客が増える傾向があります。逆に海外の商品が買いにくくなることを意味します。
円安のメリット・デメリット
円安には良い側面もあれば、国内で暮らしている人の生活を圧迫する側面もあります。つまり円安になることで得をする人と損をする人がいますので、一概にどちらがいいという明確な答えはありません。では円安になることでどのようなメリット・デメリットがあるのか説明します。
メリット:1
輸出産業の競争力が向上します。円安によって、日本企業の輸出品が海外市場で今までよりも安く製品を提供することができます。その結果、海外の企業や消費者が日本の製品を購入しやすくなるため、日本の輸出企業の競争力が向上します。また、業績が良くなれば輸出企業の株価が上がり、配当金なども増える可能性が高く、投資家にも恩恵があります。
メリット:2
インバウンド観光産業が活性化します。円の価値が下がっているため旅行費が今までよりも安くなり海外からの観光客が増加します。その結果、ホテル関係や飲食業などの関連産業が盛り上がり日本国内での消費量がアップするので日本の景気が良くなります。
メリット:3
為替差益が得られます。米国やイギリスなどの海外企業の株式を保有している場合、購入時より円安がどんどん進むと日本円に換算した時の利益が増えるので為替差益を得られるメリットがあります。
デメリット
円安についてメリットを3つお伝えしましたが、円安のデメリットもありますのでご紹介します。
コストが増えていく
日本は原油などのエネルギーや工業原料を輸入に頼っているので円安になった場合、仕入れコストが高くなるので企業の利益が減り輸入企業の競争力が低下します。また日本はトウモロコシや大豆などの穀物、牛肉、豚肉などを輸入に頼っているので食べ物の価格が上昇し消費者は買い控えすることからモノ・サービスが売れなくなり、国内全体が不景気になる可能性があります。
円安恩恵企業はどこ!?
円安によるメリットとデメリットをお伝えしましたが、最後に円安によって株価に恩恵を受ける可能性がある企業を紹介します。一般的に海外に自社製品を輸出している企業は円安になることで値下げの余地も出て価格競争力の向上が期待できます。特にこれから紹介する5社は海外売上比率が高い企業ですので、円高より円安時に業績が良くなる傾向があります。
小松製作所
小松製作所は建設・鉱山機械、産業機械、林業機械など数々の機械関連の事業を展開する企業です。建機メーカーとしては売上高世界市場シェア第2位ですので世界中に小松製作所の商品が活躍しています。また、建設機械・車両の海外売上比率は約80%以上の企業となり円安メリットがある企業と言えます。
2023年3月16日時点の株価は下記になります。
SUBARU
SUBARUは、「自動車」と「航空宇宙」の2つの事業を持つ輸送機器メーカーです。国内生産が多く北米市場でSUBARU車は人気が高いです。地域別の販売実績は米国市場で50.6万台、日本市場で8.9万台、カナダ市場で4.9万台となります。(2022年3月期)今後も人口増加が見込まれる米国市場に強い企業です。
2023年3月16日時点の株価は下記になります。
日本特殊陶業
日本特殊陶業は自動車用プラグ、排気系センサー世界一のシェアを持つメーカーです。全世界で事業を展開し海外売上比率は80%を超えるグローバル企業です。高配当株として個人投資家から人気なのも日本特殊陶業の特徴です。
2023年3月16日時点の株価は下記になります。
東京エレクトロン
東京エレクトロンは、半導体製造装置のリーディングサプライヤーです。連結売上の約90%を半導体製造装置が占めます。また大手半導体製造会社のTSMCからは2022年の1年を通してTSMC社の事業に大きく寄与した企業に贈られる、「Excellent Performance Award (優秀業績賞)」を受賞しています。Excellent Performance Awardは、半導体製造装置、材料、パッケージング、設備、ITシステム、環境や廃棄物管理サービスなどの分野で卓越したパフォーマンスをあげた企業から選ばれます。技術力に強みがある東京エレクトロンの海外売上比率は約80%です。 2023年3月16日時点の株価は下記になります。
村田製作所
村田製作所はAV機器などの電子機器の部品を製造している電子部品の大手企業です。村田製作所は幅広い商品を開発していますが特に積層セラミックコンデンサは、世界のシェア4割もあり村田製作所の主力商品の一つです。また、海外売上高比率90%以上で特に人口が13億人以上いる中国市場に強みを持っている企業です。 2023年3月16日時点の株価は下記になります。
まとめ
円安とは日本円が外国通貨に対して価値が下がること。米国の利上げの影響で2022年頃から円安ドル高が進行しており、日本経済に大きな影響を与えています。円安は輸出企業の競争力向上やインバウンド観光産業の活性化などのメリットがあり、関連企業に投資することで株価上昇や配当金アップなどの恩恵を受けることができます。一方、円安はエネルギーや穀物などの輸入コストが増加、海外旅行の消費が増えるなど国民生活に影響を与える可能性があります。当面、円安情勢が続く可能性もありますので、現金を銀行に預けるだけでなく、さらなる円安に対応できるように円安時に業績がよくなる企業に投資する、または海外通貨を保有するなど資産の分散を今から始めるのも良いのかもしれません。
- シャケ男
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