- 配当金を貰おう!累進配当政策をご紹介
- 2023年01月27日
少子高齢化による年金問題や低賃金問題など、日本人の多くは将来に対してお金の不安を抱えている人が多いのではないでしょうか。しかし、2021年3月末時点の日本人が保有している金融資産1位は「現金・預金」で54.3%。一方、米国人が保有している金融資産1位は「株式・投信」で51%です。(日本銀行調査統計局調べ)米国に対して、日本では会社の給料だけで将来設計をしている人が多いようです。ただ、賃金が伸びない日本では今後、給料以外の副収入が大切になってくると思います。そこで今回は副収入になる配当金に関係する累進配当政策について解説していきます。
累進配当政策ってなに
累進配当政策とは、1 株当たりの配当額を前年度の 1 株当たり○○円を下限とし、原則として「減配なし、配当維持もしくは増配のみ」とする配当政策のことです。
累進配当政策をとっている企業は減配をしないので、個人投資家は安心してその企業の株を購入することができます。また、企業側にとっても長期保有が期待できる株主からの資金を集めることができ、安定株主の増加につながるメリットがあります。
日本企業は利益還元に消極的?
日本国内では給料が数十年間増えていない、海外よりも給料が低いことが問題となっています。ただ、日本企業の配当金総額は年々増えています。
日本企業の配当金と自社株買いの総額は21年度が23.4兆円、22年度は26.0兆円、23年度は27.4兆円と3年連続で過去最高を更新する見通しです。
また、自社株を除いた配当金の総額は21年度が16.4兆円、22年度が約17.5兆円、23年度は18.4兆円と予想されていますので、配当金総額も順調に右肩上がりになっています。(三井住友DSアセットマネジメント調べ)
累進配当政策を宣言している企業
累進配当政策をとっている企業はインカムゲインを狙っている投資家から人気があります。しかし、支給される配当金よりも株価が大きく下がってしまっては元も子もありません。今回は、累進配当政策をとりながら株価や企業の業績が比較的安定している3社をご紹介します。
三菱商事(8058)
1社目は三菱商事です。三菱商事は、世界90の国・地域に拠点を構え、1,700以上の連結事業会社と協働しながらグローバルにビジネスを展開している総合商社です。
2023年1月25日時点の時価総額は6.55兆円、配当利回りは3.51%です。
そして、過去5年の配当実績は下記になります。
中間 | 期末 | 年間 | |
---|---|---|---|
2018年度 | 62円 | 63円 | 125円 |
2019年度 | 64円 | 68円 | 132円 |
2020年度 | 67円 | 67円 | 134円 |
2021年度 | 71円 | 79円 | 150円 |
2022年度 | 71円 | 79円 | 150円 |
伊藤忠商事(8001)
2社目は伊藤忠商事です。伊藤忠商事は繊維、機械、金属、エネルギー、化学品、食料、情報、金融などの各分野において幅広いビジネスをグローバルに展開する総合商社です。2023年1月25日時点の時価総額は6.59兆円、配当利回りは3.08%です。
そして、過去5年の配当実績は下記になります。
中間 | 期末 | 年間 | |
---|---|---|---|
2018年度 | 37円 | 46円 | 83円 |
2019年度 | 42.5円 | 42.5円 | 85円 |
2020年度 | 44円 | 44円 | 88円 |
2021年度 | 47円 | 63円 | 110円 |
2022年度 | 65円 | 75円 | 140円 |
三井住友フィナンシャルグループ(8316)
3社目は三井住友フィナンシャルグループです。三井住友フィナンシャルグループは銀行やリース、証券、クレジットカード、コンシューマーファイナンス等、幅広い事業を展開するメガバンクです。2023年1月25日時点の時価総額:7.78兆円、配当利回り:3.89%です。
そして、過去5年の配当実績は下記になります。
中間 | 期末 | 年間 | |
---|---|---|---|
2018年度 | 80円 | 90円 | 170円 |
2019年度 | 85円 | 95円 | 180円 |
2020年度 | 90円 | 100円 | 190円 |
2021年度 | 95円 | 95円 | 190円 |
2022年度 | 105円 | 105円 | 210円 |
3社とも過去5年間の配当金は右肩上がりになっています。ただ、配当金が順調に増えているから投資をする、と決めるのは危険です。投資先の企業の株価が割高株になっていないか、今後もきちんと企業が成長していくのか、などをきちんと調べてから投資することをおすすめします。
20年以上も連続増配!?
累進配当政策をとっていないが、日本企業には20年以上も減配なしで株主還元している企業がいくつもあります。今回は代表して3社をご紹介いたします。
花王 (4452)
花王は全世界32の国と地域に拠点を持ち、100を超える国と地域で事業を展開しています。主な事業内容はライフケア、ヘルス&ビューティケア、ハイジーン&リビングケア、化粧品の4つの事業となります。配当金は1991年3月期以降、連続増配を継続しています。日本企業の中では最も継続的に連続増配をしている企業として個人投資家からも人気の企業となります。時価総額は2.43兆円(2023年1月26日時点)一株当たりの配当金は148円、配当権利日は6月・12月となります。
三菱HCキャピタル(8593)
三菱HCキャピタルは、国内最大手クラスのリース会社です。風力や太陽光発電など環境関連リースをはじめ、海上コンテナや不動産・都市開発、中古車事業などの事業を行っています。配当金は2000年3月期以降、連続増配を継続しており23期連続増配を達成している企業になります。時価総額は9,754億円(2023年1月26日時点)、一株当たりの配当金は31円、配当権利日は3月・9月となります。
KDDI (9433)
KDDI株式会社は、NTTドコモやソフトバンクと並ぶ大手電気通信事業者になります。事業内容は通信サービス業や金融業、教育など幅広い事業を展開しています。また、配当金は2003年3月期以降、20年以上も連続増配をしている企業です。時価総額は9.46兆円(2023年1月26日時点)一株当たりの配当金は135円、配当権利日は3月・9月です。
まとめ
今回は累進配当政策について解説しました。日本には高配当企業と呼ばれている企業が多く存在します。ただ、高配当投資よりもインデックス投資の方が良い、と考える個人投資家も多くいます。これから投資を始める方は多くの投資方法があることを知り、副収入を得る為にあなたに合った投資方法を探してみてください!
- シャケ男
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